「学校で地球にやさしい電力を使いたい」――。地球温暖化に歯止めをかけようと、再生可能エネルギーで発電した電力を全神奈川県立高校で使ってほしいという女子生徒の願いが今春、実現した。「大きな一歩ですごくうれしい。他の都道府県の高校にも広げていきたい」と話す。
訴えていたのは、ハンドルネーム「ふきたろう」さん(19)。県立湘南高校を卒業し、いまは予備校に通う。2021年からネット署名を集め、2万人余りの署名を県に提出したところ、県は今年度から全165校に導入した。
地球温暖化に関心を持ち始めたのは小学生のときだ。テレビ番組で野生生物が地球温暖化の影響を受けているのを知り、「このままじゃだめだと焦りを感じた」という。
グレタさんがきっかけ
その焦りが「自分に何ができるか」と考える方向に変わったのは中学3年生のとき、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんを知ったのがきっかけだった。学校を休んで気候変動への対応を大人たちに迫る「学校ストライキ」を一人で始めたという情報を得て「子どもも社会を動かせると勇気をもらった」と話す。
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