貨物の総取扱量が国内最大である名古屋港のコンテナターミナルで4日、搬出入や荷役作業などを管理するシステムの障害が発生し、コンテナの搬出入ができなくなった。5日朝も復旧せず、搬出入を終日見合わせるという。障害の原因は分かっておらず、復旧の見通しはたっていない。

 システムは、名古屋港の港湾運送業者でつくる「名古屋港港湾協会」が運営している。協会によると、4日午前6時半ごろ、システム障害が発生した。コンテナ置き場の空きがなくなれば、コンテナ船の入港が制限される可能性もある。

 システム障害発生前に受け付けていた一部の荷物は積み下ろしを終えたが、コンテナをトレーラーに載せて港外に搬出できない状態で、港周辺で待機する車列もできたという。

 名古屋港は自動車関連を中心に、年間の貨物の総取扱量が国内最大の2億トン近い。コンテナ船は家電製品や食料品、自動車部品など様々な品物を積んでおり、システムの復旧作業が長引けば、物流に大きな影響が出る恐れがある。(寺沢知海)

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