すぐにググる人は絶対に出世できない…伝説の経営コンサルが「検索するな」と口を酸っぱくする理由
情報は整理するな、覚えるな、検索するな
内田 和成 早稲田大学名誉教授

私の情報術における基本スタンスをひと言で述べれば「情報は整理するな、覚えるな」ということになる。
インプットにいくら時間をかけたところで、労力に見合ったアウトプットが出せない時代だ。

さらに「検索するな」もここに加えたい。
検索して出てくるような情報は、誰もが手にできる情報であり、差別化にはつながらない。
「情報は整理するな、覚えるな、検索するな」。これが、私の情報に対する基本スタンスだ。

理想は、インプットにはなるべく時間をかけず、成果を出すこと。
いわば、インプットに10の労力をかけ、1の成果を出すのではなく、1のインプットで10の成果を出してしまおうという、
虫のいい情報術こそが、私の提唱するものだ。

ここで必要となるのは、情報に接する前に、自分の「スタイル」を明確にするということだ。

つまり「何を目的として」「どんな立場(ポジション)で」「どんな役割を期待されて」
情報を生かそうとしているのかを明確にしたうえで、情報に接する。
それにより情報収集のスピードは速くなり、差別化もしやすくなる。

まず意識すべきは「情報活用の目的」である。
情報活用、つまりどんなアウトプットが必要なのかを明確にしたうえで、情報に接するということだ。

あなたが通信社の記者でもない限り、「情報を集めることそのものが仕事だ」ということはないはずだ。
なのに、「なんのために情報を求めているのか」ということは、意外と忘れられがちである。
https://president.jp/articles/-/71376?page=1