従業員の8割が外国人

若者が減ると何が起きるのか。
影響の一つは深刻な担い手不足だ。例えば私たちの生活に身近なサービス業でその変化を実感している人も多いのではないだろうか。
取材したのは長崎ちゃんぽんが看板メニューの外食チェーン「リンガーハット」だ。訪ねた東京・新橋の店では従業員25人のうち21人、実に8割が外国人になっているという。

「人手不足の中で外国人従業員は欠かせない存在なんですね」
そう尋ねた記者に担当者がすかさず言う。
「欠かせない、ではなく、いなければ営業できないんです」

新橋のような都心にある店舗では募集をかけても全く応募がないという。近くに学生や主婦などアルバイトの働き手が住んでいないためだ。東京全体で人手不足が進み、時給の水準が上がっている。今はわざわざ都心に来なくても自宅の近所でも高時給のアルバイトが見つかるのだ。
売り上げが高い都心の店舗ほど店員の確保が難しいという。
このチェーン全体では全国で約970名の外国人が働く。全アルバイト・パート従業員の約1割に上る。