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 阪神電鉄(大阪市)は28日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)の内野の一部座席を覆う屋根「銀傘(ぎんさん)」について、一、三塁側のアルプス席まで拡張する構想を発表した。

 近年、甲子園球場で開催される全国高校野球選手権大会は暑さ対策が大きな課題となっている。

 同社は「グラウンドでプレーする選手と同様にアルプススタンドで熱戦を繰り広げる学校応援団の観戦環境を改善し、高校野球の聖地としてこれからも阪神甲子園球場が進化を続けることで高校野球文化の継承を図りたい」としている。

 この日、開かれた第105回全国選手権記念大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催、阪神甲子園球場特別協力)の運営委員会で構想を説明した。着工、竣工(しゅんこう)時期などの具体的な計画は未定としている。

 球場はこれまでも観客への暑さ対策を進めてきた。

 19年には約7千万円をかけ、アルプス席や外野席にエアコン計28台、入場門に扇風機計12台をそれぞれ増設し、アルプス席の一部の床に遮熱塗装を施した。

 阪神甲子園球場は1924(大正13)年8月1日に開場し、第10回全国中等学校優勝野球大会の会場となった。29年にはアルプス席が完成した。

 アルプス席まで覆っていた銀傘は「大鉄傘」と呼ばれていたが、43年、太平洋戦争による金属供出のためすべて取り外された。

 銀傘は51年に復活。2009年にはアルプス席を除く内野席全体を覆う形で新調されていた。

 球場は24年、開場100年を迎える。