鹿児島県・奄美大島に生息する特別天然記念物「アマミノクロウサギ」のロードキル(交通事故死)が過去最多のペースで増えていることが環境省の調査でわかった。6月末までに74匹が犠牲になり、107匹が死んで過去最多となった昨年の同時期(40匹)を上回っている。

奄美市で25日に開かれた「奄美群島希少野生生物保護対策協議会」で、同省奄美群島国立公園管理事務所が明らかにした。事故は昨年多発した山中の道路のほか、集落の周辺などでも急増しており、発生地が広がっているという。

環境省などは道路への侵入防止柵の設置や、チラシなどによる低速運転の啓発に加え、今年4月からは島内の複数か所に事故の発生件数などを知らせる表示板を設置。情報発信にも力を入れ、事故防止を図る考えだ。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230726-OYT1T50033/