台湾で活動する登録者数73万人の2人組YouTubeチャンネル「尼克&ASHLY」が2023年8月12日に公開した動画で、大阪を訪れた際に痴漢に遭ったことを訴えた。メンバーの尼克さんの妹がカメラを回していた際、スカートをめくられ、中に手を入れられたという。
 
「この人がスカートをめくりました。信じられない」
12日に公開されたのは、「大阪でセ○ハラに遭いました」などと題した動画。動画冒頭、カメラの前に並んだ尼克さんとASHLYさんは、「先ほど9時ごろ、撮影をしていました。大阪の通天閣の外の商店街です。そこで写真を撮っている最中、(尼克さんの)妹がセクハラに遭いました。スカートめくりをされました。そして身体も触られました」と切り出した。

被害直後の映像も公開。カメラを回していた尼克さんは、「この人、この人です!」と3人組の男性の内の1人を指し、発言やテロップで「ついさっきスカートをめくりました。皆さん、彼の顔を見てください」と話した。「羞恥心の欠片もありません。ニヤニヤしながらこちらに向かってきます」「この人がスカートをめくりました。信じられない。恥知らず」としていた。

映像の中で、男性は笑みを浮かべながら、尼克さんが手に持ったカメラを取り下げようとする素振りも見せた。男性は仲間に制止されその場を去って行ったが、尼克さんは「変態! 変態!」と日本語で叫び続ける。途中、尼克さんの傍にいた女性が、「警察に通報しました。すぐ着くということなので、待つことにします」と説明する場面もあった。

 
動画の尼克さんによると、妹が被害に遭ったのは11日午前9時ごろ。当時、尼克さんの妹がASHLYさんと通天閣を写すために前かがみの姿勢でカメラを構えていたところ、付近の串カツ店から出てきた男性が「妹のスカートをめくって、そして妹のお尻を触りました」という。

「今でもショックを受けています」と話し、「そんな状況なので、私は怒りました。使える言葉で、大声で彼を止めようとした。でも、あの人たちは終始ニヤニヤしていました。一番悔しいのは、事件の一連の流れをカメラで捉えることが出来なかったことです」と惜しんだ。

さらに、ASHLYさんは「一番信じられなかったのは、そのグループの中には、女性もいたのです。女性は止めることもなく、何も言わず、ただ見ていました。女同士でありながら、少しの思いやりもありませんでした」と怒りをにじませた。冒頭の映像の男性3人組が、タクシーに乗り込む女性を見送る場面を挿入し、「いくら友人とはいえ、あんな酷いことが目の前で起こっていたら黙っていられないはずです。共犯者と言っても過言ではありません」と語った。

「今回の事件が起こるまで、日本に対する印象はとても良かったです」
警察への通報はASHLYさんが提案したという。数人の警察官がカメラをチェックする様子や、被害届を提出しに署を訪れる映像も公開しつつ、尼克さんは「私たちは外国人ですから、コミュニケーションを取るのは難しかったです。事件のあらすじを伝えるのに長い時間がかかりました」「残念ながら防犯カメラを確認することはできませんでした。警察側は確認しますが、私たちに見せることは出来ないそうです」と説明した。

被害の詳細を語り終えた尼克さんとASHLYさんは、男性3人組について「犯人」「共犯」といったテロップを添え、付近の串カツ店の場所や、女性が乗り込んだタクシーのナンバーを記載したうえで、「これだけの証拠があれば特定は難しくないはずです」「加害者が報いを受けてほしいです」などと呼びかけた。

ASHLYさんは、「日本は私たちが一番訪れている国で、今回の事件が起こるまで、日本に対する印象はとても良かったです。人々はマナーが良いし、治安も良いし、みんなフレンドリーでした。でも今日のことですごくショックを受けました」と話す。「海外にいて、私たちは外国人だけど『やられっぱなしはもういや』です。助け合いましょう」などとし、今回の被害が 国際的な関心を集めることを願っていた。「妹が痴漢の被害に遭って、トラウマを受けてしまいました」とも訴えている。

尼克さんの妹は、「私がどんな服を着ていても、ここの治安がどんなに悪くても、嫌なことをされたら自分のために声を上げます。私がスカートを履いていたから、ここの治安が悪いから被害に遭うんだと、そう思いたくないです。納得できません」とコメントした。

尼克さんの妹を巡る被害は、華視新聞や台視新聞など現地メディアが取り上げているほか、日本の一部インターネットメディアでも報じられている。https://news.livedoor.com/article/detail/24805120/