動物臓器を人に移植、国内実施見据え指針作成へ 令和７年度目標
脳死の男性に移植されたブタの腎臓（米アラバマ大バーミンガム校の研究チーム提供）
動物の臓器を人に移植する「異種移植」の国内実施を見据え、日本医療研究開発機構（ＡＭＥＤ）の研究班が、遺伝子改変した動物の臓器を移植する際の
安全性を確保するため、指針案作成に乗り出したことが１７日、分かった。海外でブタの腎臓や心臓を移植する手術が試みられる中、
国内で適切な体制整備につなげるのが狙い。令和７年度の取りまとめを目指す。
異種移植は、免疫拒絶反応を抑えるために遺伝子改変した動物の臓器を使う。脳死や心停止による臓器提供不足を解消すると期待される一方、
未知の感染症拡大のリスクが課題となっている。国内では１型糖尿病患者にブタの膵島細胞を移植する研究が進んでいる。
厚生労働省研究班は平成２８年、膵島細胞移植を想定し、実施に伴うリスクなどをまとめた指針を改定。だが、動物の臓器丸ごとの移植を想定した指針はなかった。
https://www.sankei.com/article/20230817-ZHOHPYWV3VPTFABIMMIAFA6BEE/
