8月19日発行のドイツ紙ビルトによれば、ウクライナのドミトロ・クレバ外相は「われわれが改善すべき点は何もない。(反転攻勢は)成功し、楽観的な見方をしている人々の期待に応えるだろう。そして懐疑派は面目を失うことになるだろう」と述べた。

またクレバは「ウクライナを甘く見てもらっては困る。焦ってはならない。勝利にはそれなりの苦労が伴うものだ」とも語った。

ウクライナは6月上旬、同国東部と南部でロシア軍に対する反転攻勢を一斉に開始した。領土の奪還は徐々に進んでいるものの、そのペースはゆっくりだ。16日にウクライナのハナ・マリャル国防次官は、ドネツク州のウロジャイネという集落の奪還を発表したが、占領地の奪還はしばらくぶりのことだ。

ウクライナ政府は反転攻勢が遅々として進んでいないとの批判をこれまでやり過ごしてきた。専門家によれば、ロシア軍の陣地の周囲は塹壕でがっちり固められているうえ、無数の地雷も埋まっている。

西側の支援が遅れたせい

6月半ばにウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、反転攻勢のスピードについて「期待よりは遅い」ことを認める一方で、「人々の生命」がかかっていると述べた。

「ハリウッド映画と勘違いして、すぐに結果を期待する人もいるが、そういうものではない」とゼレンスキーはBBCに対して述べた。

7月に入り、ゼレンスキーはCNNに対し、自分としては6月よりも前に反転攻勢を開始したいと思っていたが、西側の同盟諸国からの軍事支援を待たなければならなかったと語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8ea8c9674d414f5aa5c844b76cc1bda3e9a13ab8