ルーツは同じ旧ソ連製だが特殊部隊が誤爆は…
ロシア軍が前線に出しているなかでは最新戦車のT-90M(画像:ロシア国防省)。

 ロシア軍は2023年8月22日、プロパガンダ用にウクライナ軍が使用しているスロベニア製のM-55S戦車が撃破された映像をテレグラムで公開しましたが、その後にロシア軍のT-90Mだったと判明し、削除されたことがウクライナメディアなどの報道で明らかとなりました。

 テレグラムに投稿された内容は、ウクライナ南部ザポリージャ州ロボティネで撮られたもののようで、ロシアの特殊部隊「オスマン」が、自爆ドローンを用いスロベニアからウクライナに供与された戦車であるM-55Sを撃破したという動画でした。

 しかし、よく確認するとM-55Sよりもひとまわり近く大きい車両で、形状も若干違うことからロシア軍のT-90Mなのではないという疑惑が投稿直後から浮上。ウクライナ人がX(Twitter)やFacebookに拡散する状態となり削除されたようです。

 なお誤爆か、廃棄されたT-90Mをプロパガンダのために破壊したか、詳細は明らかになっていません。

 M-55Sはロシア(旧ソ連)製のT-55を、イギリスの「ロイヤル・オードナンス L7」105mmライフル砲に換装するなど、北大西洋条約機構(NATO)仕様に改修した戦車となっています。

 ルーツが同じ旧ソ連系の車両とはいえ、似てはいますが大きさや装備の形状は若干異なります。攻撃したのは、特殊部隊のドローンオペレーターということで、エリート部隊の軍人が誤爆した可能性を残しての投稿はロシア軍のお粗末さを晒す結果となりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/70b2ad3845d028f90df397a7a3b69179499f6267