なぜ、生後10カ月の男の子は、ひとり車に置き去りにされたのでしょうか?

北九州市で起きた悲惨な事故、短時間でも子供から目を離す危険性を検証しました。

事故が起きたのは、北九州市八幡西区にある商業施設の駐車場。

26日午後0時半すぎ、消防に1本の通報が入りました。

◆母親(119番通報)
「子どもの息が苦しそう。顔面蒼白です」

消防が現場に駆けつけると、駐車場の車の中で生後10カ月の男の子・中山喜寿生(なかやま・きずき)ちゃんが心肺停止の状態で見つかったのです。

喜寿生ちゃんが家族らと車で商業施設を訪れたのは午前10時ごろ。

運転席に座っていた父親が、まず1人で車を降りて店内へ。

続いて、両親の知人の女性も1人で店へと向かいます。

母親は、助手席に座っていた5歳の長男と、最後部座席に座っていた3歳の長女に靴などを履かせたあと、車を施錠。

チャイルドシートに座っていた喜寿生ちゃんは、車内に置き去りになっていました。

別行動をしていた両親が喜寿生ちゃんがいないことに気づいたのは、施設内のフードコートで合流した時。

車を施錠してから約2時間半後に発見された喜寿生ちゃんは、搬送先の病院で死亡が確認されました。

この日の午後1時すぎの八幡西区の気温は32.9℃。

司法解剖の結果、死因は判明しなかったものの、熱中症もしくは脱水症状の可能性が高いとみられています。

警察に調べに対して、両親は互いに「もう一方が喜寿生ちゃんと一緒にいると勘違いしていた」と説明しているといいます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/289319035312f9d818bb987a1bc01a09a3f84a76