不気味な音の正体は…
「心霊スポットで不可解な音が録れるのか、といった企画に協力した時の話です。その日は夜中の12時過ぎに現地に到着すると、いわゆる心霊現象が多発すると言われているトンネルに、等間隔にマイクを設置していきました」

千葉音声研究所で代表理事を務める村岡睦稔さん/筆者撮影
何も録れるはずがない——。
村岡さんは霊的な存在をまったく信じていなかった。しかし、録音を始めてから1時間を過ぎた頃、ヘッドホンから奇妙な音が聞こえてきた。

「『カ、カ、カ、カ……』という硬い足音が、突然聞こえてきたんです。
間違いなく革靴の音でした。
しかも、その音を拾うマイクのあたりを見ても誰もいない。

本当にヤバいんじゃないかといった空気が流れ始めた、その時でした。
『うせろお!』という男性の叫び声が、今度はヘッドホンから聞こえてきたんです。

一緒に音を聞いていた人たちは『え?』ですよ。だって、やっぱりトンネルの中には誰もいないんですから」

結局、この時の謎の音声は不気味過ぎるという理由で、地上波では流すことができなかったという。

音にまつわる不思議な話はこれだけにとどまらない。

続編記事『「お父さんやめて、痛い、痛い!」と泣き叫ぶ小学生の娘…あらゆる音を知り尽くす“音声解析のプロ”を絶望させた「この世で一番むごい音」』では、村岡さんを戸惑わせた「死者からの留守電」と、いまでも聞くたび涙してしまうという「悲しき音」についてお伝えする。
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