ウクライナ軍、「数週間内に反転攻勢のブレイクスルーがある」──元米欧州軍司令官

ウクライナ軍の反転攻勢はウクライナ南部でじわじわと進んでいるが、いまだにゼレンスキー政権が望む決定的な前進、つまり軍の士気を一気に高めた昨年9月のハルキウ奪還のようなブレイクスルーは実現していない。

<動画>ウクライナのために戦うアメリカ人志願兵部隊がロシア軍の塹壕に突入

このままでは、はかばかしい戦果を挙げられないまま、秋雨により大地がぬかるみ、さらには冬季の凍結で攻勢が阻まれる季節に突入しかねない。だが米欧州軍司令官を務めたベン・ホッジス元米陸軍中将はそれまでにウクライナ軍が大きな突破口を切り開く可能性があると、本誌に語った。

「今の感触では数週間以内に(ハルキウ並みの)ブレイクスルーがありそうだ」

ウクライナ政府は軍が反攻に手間取っている理由として、地雷原や塹壕などの強固な防御を慎重に避けながらロシアの戦力を削がなければならないためだと、以前本誌に説明したが、この戦術の正しさがこれから証明される可能性があると、ホッジスは言う。

数カ所突破で戦況が激変

ロシア軍は1500キロに及ぶ戦線の全域に地雷を敷設しているが、「それを全て突破する必要はない」と、ホッジスは言う。「2、3カ所か、多くても4カ所貫通できればいい。それだけで戦況はがらりと変わり、はるかにダイナミックな攻勢が可能になる」

本誌はこの見解についてロシア国防省にメールでコメントを求めている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6e33f9dd90ff05980dbfe91a3db6fb83372225d2