>>71

・・・おそらく、これらの歴史事実は、いったい何故なのか、を「理性とか合理」で答えようとしても不可能であろう。

 しかし真正保守主義者は自然発生的な、文明社会の統治機構を考える時、「合理的理性による統治」などに固執しないから、簡単に答えられる。


・・・これが、英国の歴史をも遥かに超越する、日本国二千年の“法”の一つであり、最高位の“コモン・ロー”なのである。


・・・だから、真正の日本人と自覚する保守主義者は、似非日本国民の意見は一切排除する。


 問題は、政治権力(宰相や閣僚ら)が“法”“コモン・ロー”“憲法”に反した行為を行おうとした場合である。

 例えば、不当な重税を課す法律やベンサムの言う、議会の正当な召集要求に応じないなど「自己の邪悪な利益」を阻止する法律が制定されないように妨害したり、
軍隊、司法機関、行政機関等に国民の「生命・私有財産・自由(道徳)」を剥奪するような緊急権力を下そうとする場合である。

 ここで、注意すべき事項は、宰相は一人であり、宰相が何か拒絶しても一人では何も妨害できない、ということである。実際に宰相の意思を行為として行うのは、上記の例の場合、議会や軍隊や政府の公職にある国民である、ということである。

 ここが、非常に重要で、「人間の意志(理性)による統治」と「“法の支配”による統治」の差が結果を大きく左右するのである。

つまり、邪悪な宰相の命令に対して、それが「善か悪か」を、あるいは、それを「実行すべきか否か」を公職者である国民が「人間の意志(理性)」を基準にして決定するのか、「法/コモン・ロー/憲法」を基準にして決定するのかということである。