「ドライバーと食べ物をシェアしよう!」。配車アプリの出前サービスで、イスラム教の断食月(ラマダン)期間限定メニューが並んでいた。通常の価格に少し上乗せするだけで、運んでくれた運転手にも食べ物や飲み物が提供される。

料理が届く。いつも通りに受け渡しが行われただけで、運転手用の料理に対してコメントはなかった。たまらず聞いてみると、「ああ、それなら受け取りましたよ」という程度。てっきり感謝してもらえるのかと期待していたので、がっかりしてしまった。3回注文したが、どの運転手も同じような反応だった。

考えてみれば腹なんて減っていないかもしれないし、嫌いな物かもしれない。食べ物を一方的に押しつけられて困っているのかもしれない。自分が気持ちよくなりたいための「善意の押し売り」になってはいけないと肝に銘じた。(幸)

https://www.nna.jp/news/show/1771882