若年層の視聴率がほしかったんですよ。だから、忖度を続けてしまったんです……」

と、後悔を口にするのは、NHK関係者だ。

日本社会を揺るがす故・ジャニー喜多川氏による性加害事件。
8月29日に、ジャニーズ事務所が設置した外部専門家チームが発表した調査報告書では、性加害問題が長年、放置されてきた背景に「マスメディアの沈黙」が指摘されていたが、さもありなん。公平・公正・不偏不党をうたってきた公共放送ですら、ジャニーズ事務所と“特別な関係”にあったのだから――。

NHKの本部である東京・渋谷の放送センターの西館に“魔の7階リハ室”があったんですよ。
ここに、ジャニーズ専用の部屋が用意されていたんです。NHK職員はほとんど近寄らず、お菓子の自動販売機に群がる“子供たち”とジャニー氏が自由に闊歩する異様な空間でした。局内の一部の関係者の間では有名な話ですよ」(前出・NHK関係者)

 ことの発端は、2000年に放送が始まった『ザ少年倶楽部』という音楽番組だ。

少年”たちの育成に、ジャニー氏も熱を上げていた。

「番組のキャスティングや編集に、直接、ジャニー氏が関わっていました。どのコを何秒、映すのかなど、細かいこだわりが多く、担当者は苦労したそうです」(前出・NHK関係者)

番組を制作するうえで、テレビ局が楽屋やリハーサル室を用意すること自体は当然のこと。
だが7階リハ室は、まったく性質の違うものだった。同番組に出演していた元ジャニーズJr.の男性は、こう証言する。

そもそも、私がジャニーズJr.のオーディションを受けたのが、NHKの西館7階リハ室でした。
合格後は、週に3回は通っていましたね。私のときは、707号室か709号室だったと思います。
当時はジャニーズJr.が出演するテレビ東京の番組や、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)のリハーサル、そしてジャニーズ本体のコンサートの練習もこの部屋でした。
NHKのなかにあっても、ジャニーズ事務所の一部だという認識でしたよ」

別のNHK職員もこう語る。

「事情を知らないドラマ部の職員は、なぜ7階のリハ室はぜんぜん予約できないんだと愚痴を言っていました。
706号室や707号室など、時期によって7階の複数の部屋をジャニーズが押さえていました。ジャニーズタレントへの雑誌のインタビューなどもここ。
ジャニーズによる“占有”は、2019年末のコロナ禍まで続きました」

続きはFlash 2023.09.25 06:00
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