メディアで発言する女性専門家に対し、心ない批判や蔑視発言がされることが少なくありません。国際政治が専門の筑波大の東野篤子教授(51)も、その一人。その違和感について聞きました。

 ウクライナ侵攻を機にテレビに出演するようになったこの1年は、私にとっては女性差別がいかに根深いものか実感する日々でもありました。

 外見を揶揄(やゆ)されたり、言ってもいないことを言ったことにされていたり、侮辱的な言葉を浴びせられたりします。
SNSなどで攻撃してくる人たちに、「この人は、私が女性だから強く出ているのだろう」と思う場面もたくさんあります。
夫(慶応大・鶴岡路人准教授)も国際政治学者で、同じようにメディアに出る機会が多いですが、私に比べると誹謗(ひぼう)中傷は明らかに少ないです。夫婦で話していても、私たちの安全保障観に大きな違いは感じません。
結局、女性という属性で、攻撃のしやすさを判断されているのでしょう。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR363DNZR35DIFI004.html