◇29日 全日本大学女子駅伝(弘進ゴムアスリートパーク仙台発着の6区間38・0キロ)

 3区(5・8キロ)を走った大阪芸術大の菅崎南花(2年、愛知・光ケ丘女子)が中継点の手前で意識もうろうとなり、何度も転倒しながらタスキをつなぐハプニングがあった。



 中瀬洋一監督は「正直止めてほしかった。倒れて頭を打ったりしたら危ない。主催者側に緊急連絡先も伝えていたので、連絡してほしかった…」と心情を吐露した。
3キロ地点で指示を出していたため、事態を把握したのはタスキリレーの直前だった。レース中も指示に対して返事がなく「緊張してポワーっとしているのかもしれない」と感じていた。
中瀬監督が聞いたところによると、脱水症状を起こしたとみられ、ゴール時には意識がなかったが、救急車内での救護を経て意識をとりもどした。レース後は自力で歩ける状態に回復したという。

 付添者からも状況を聞き取り、水分補給が十分でなかった可能性があると分析している。
「緊張でのどがかわくと思うが、本人は気付いていないこともある。チームとしても今回のことを共有して、次につなげたい」と話した。

 菅崎は残り200~300メートルの地点でペースダウン。足を押さえるように歩き始め、何度も転倒。一時はあおむけになり、審判員も心配そうにのぞきこむ事態となった。
それでも起き上がり、23位で中継点に倒れ込んだ。この状況に涙を浮かべた4区の鈴木杏奈(4年)がタスキを外して走り始め、菅崎は抱えられて搬送された。最終的にチームは14位でゴールした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b07f08728f8e07d2d3978d0ae78fdb0782706b04