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紅茶に塩を入れるとおいしい」と米国の大学教授が提案したところ、
緊密な同盟関係にある紅茶の国・英国で激しい反発を招き、米政府が火消しに走る事態に発展した。
ただ、その後も正しい紅茶の入れ方を巡り、両国の論争が続いている。

騒動の発端は、24日に出版された米ブリンマー大学のミシェル・フランクル教授(化学)の著書。
紅茶に一つまみの塩を加えることで、苦味を減らすことができると主張した。
これに英国民が敏感に反応。英紙デーリー・メール(電子版)のコメント欄には「絶対に嫌だ」「米国人はまともな紅茶を入れられない」などの意見が並んだ。

在英米大使館は声明を出し、「(フランクル教授の主張で)英国との特別な関係が窮地に陥っている」と表明。
「英国の国民的飲料に塩を加えるという言語道断な考えは、米国の公式見解ではない」と強調した。
ただ、声明に「大使館では電子レンジを使って紅茶を入れている」という記述があり、論争はさらに拡大。
英内閣府は「同意しかねる。やかんを使わなければ紅茶ではない」と反論した。

 米英関係では、1773年に当時植民地だった米国の東部ボストンで、英国船の積み荷の紅茶を海に投げ捨てた「ボストン茶会事件」が発生。その後の独立戦争につながった。