労働環境の悪化による返済困難

奨学金返済者へのアンケート調査では、以下のような回答が寄せられている。

「取り立ての電話が何度も来て困窮しています。返済できないほど年収が少ない生活を何十年も強いられることになるとは想像もしていなかった」
「夫婦共働きで子供もいるがギリギリの生活が続いている。給料はほとんど上がらないから、余裕がない」
「毎月四万の返済は生活の大幅な負担となり、職場がブラックであっても転職の検討を躊躇しています」

結局、奨学金返済ができずに自己破産する人が多数に上り、2016年度までの5年間で延べ1万5338人となっている。

岸田政権は大学学費の支払いを卒業後に延期する、いわゆる「出世払い制度」の創設も検討している。

だが、それでは「借金」がすべての大卒者に拡大することをも帰結する。
日本でも、債務や奨学金制度のあり方を、「命の問題」をも踏まえ、さらに問い直すしていく必要があるだろう。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/d3d41c9cbd448773dea8eba333dbe15ab400b190