岸田総理大臣の偽画像などがSNSで相次いで広がっています。写真が合成されたものや、実際の映像を切り貼りして異なる文脈で使ったものもあり、専門家は生成AIなどで加工が簡単になっているため、政治に関するフェイクも増えているとして注意を呼びかけています。

2月12日以降、旧ツイッターのXでは、岸田総理大臣がソファに座って足を組んだアメリカ政府の高官ににらみつけられているようにも見える偽の画像が出回りました。

画像は2022年4月のアメリカ政府の高官とブラジルの外務大臣が面会した際の写真を岸田総理大臣に置き換えたもので、指の形が不自然で背景の一部がゆがみ、じゅうたんの柄やいすのひじ掛けなどが加えられていました。

また、岸田総理大臣の発言の映像を切り貼りして、「日本人の割合は10%で、残りの90%は移民で構わない」などと述べたとする偽情報もXで拡散しました。

動画は2023年7月、岸田総理大臣が外国人の人口が多いアラブ首長国連邦などを例に挙げながら、日本の現実に合う共生社会を考えるべきだと述べた発言の一部を文脈を無視して切り貼りしており、外国人との共生に反対しているアカウントが投稿し、250万回以上再生されていました。

2023年には、岸田総理大臣が実際には発言していない内容を生成AIを使って発言したように見せた偽動画も出ており、情報源を確認するなどして、安易に拡散しないことが大事です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240218/k10014362371000.html