事件の経緯
事件発生後、富山県警氷見警察署は、被害者の供述に基づいて似顔絵を作成して聞き込み捜査を行っていたところ、犯人に似ているとの情報を得たことから、タクシー運転手柳原浩(やなぎはらひろし)の任意取調べを開始。柳原は、当初は否認していたが、3回目の取調べで虚偽自白に追い込まれ、逮捕された。富山地裁高岡(たかおか)支部で行われた裁判で起訴事実を認め、懲役3年の実刑判決が言い渡された。柳原は控訴せずに服役し、2005年1月に仮出所した。
 2006年11月、鳥取県警が鳥取県米子(よなご)市内で発生した強制わいせつ事件の被疑者として逮捕した男が、余罪捜査中に氷見事件の犯行を自白。現場に残された足跡痕(こん)が、男が犯した他の事件の現場足跡痕と一致したことなどの裏づけもとれた。富山県警が改めて柳原に事情を聞いたところ、事件への関与を否定したため、富山地検高岡支部が再審請求を行った。再審公判で検察側は無罪の論告を行い、2007年10月10日に無罪判決が言い渡され、確定した。
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