【ニューヨーク=金子靖志】ロシアによるウクライナ侵略2年に合わせて23日(日本時間24日未明)に予定されている
国連総会の会合で、ロシアを非難する決議案が採択されない見通しになっている。
複数の国連外交筋が21日、明らかにした。
イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザを巡る情勢に関心が分散していることが影響している可能性がある。

 侵略1年に合わせた昨年の緊急特別会合では、
ロシアによる戦争犯罪を念頭にウクライナでの「戦争を巡る重大犯罪の調査と訴追」の必要性を盛り込んだ決議を全193か国のうち、
141か国の賛成で採択していた。決議案はウクライナが共同提案国を募って提出した。

 ところが、国連外交筋は、今年は「決議案が配布されておらず、根回しもない」としている。
国連総会で採決される決議案は、提出国による事前説明があるのが一般的で、今年は決議案自体が提出されない公算が大きくなっているという。
別の外交筋は「決議案が採択されなければ、ロシアに対する国際社会の圧力低下を招く」と懸念を示した。
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