中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」は29日、パレスチナ自治区ガザ地区の最大都市ガザ市で、支援物資の食料を待っていた住民がイスラエル軍の攻撃を受け、少なくとも104人が死亡、760人が負傷したと報じた。イスラエル軍は住民が略奪を始めて押し合いになり負傷したと発表した。ガザ地区では食料不足が続き、支援物資の略奪も相次いでいる。

 報道によると、攻撃があったのは29日早朝。支援物資を積んだトラックが到着し、住民が集まっていたところ、砲撃があった模様だ。現場にいた住民はアルジャジーラに「小麦を受け取りに行ったらイスラエル軍が撃ってきた」「わなのようだった」などと語ったという。イスラエルメディアは、群衆が向かってきたためイスラエル軍が発砲したと伝えた。

 ガザ地区では食料不足が深刻化しており、北部では子供が餓死したとの報道もある。国連世界食糧計画(WFP)は20日、略奪の横行により物資が安全に届けられないとして、北部への食料支援を中断したと発表。イスラエル首相府は26日、ガザ北部へ「略奪を防ぐ形」で物資を届けると発表していた。

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