“脱炭素”も背景に 相次ぐ太陽光発電の『銅線』盗難…銅価格“高騰”4年で倍


各地の太陽光発電所で銅線の窃盗被害が相次いでいます。なぜ太陽光発電が狙われるのでしょうか。

■栃木でカンボジア国籍の男を逮捕

千葉県では今年に入り、太陽光発電所での銅線窃盗事件が約200件起きています。

太陽光発電の事業担当者
「これ開けられて、中の銅線が全部切られて盗られていた」

カンボジア国籍のソム・ワンダー容疑者(35)は、去年、栃木県内の太陽光発電所から電線約500メートルを盗んだ疑いで、今月4日に逮捕されました。

太陽光発電の事業担当者
「カバーを外して中切って、細かく10メートルとか20メートルぐらいにしてとってる。これ(細いケーブル)はとらないんです。太いのだけ」

その後も、別の盗難で逃げた容疑者の車2台が畑に落ち、乗り捨てられるといったことも起きました。

■4年で金属窃盗事件は3倍に

先週末には、京都府木津川市のJR大和路線で、銅線の束がなくなっているのが見つかりました。警察によると、7カ所で13本に及び、道具で切断されたような跡が見られることから、何者かが盗んだとして捜査を進めています。

東京・江戸川区などの河川敷や公園では今年に入り、水飲み場やトイレにある水道の蛇口が盗まれる被害が相次ぎました。その数は48個に上ります。

茨城県北茨城市では、橋に設置されていたブロンズ像4体が盗まれました。合わせて2500万円相当のものだということです。

警察庁によると、全国の金属盗難事件は2020年に5478件でしたが、去年は1万6276件とほぼ3倍に増加。発生件数は、茨城県が4年連続でワーストとなっています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4ddd365e4ca680a07ea20751d30ef7dca3bb02fd