AIで職を失う危機が迫る中で「過去に本当に滅んだ職業」を確認してみた

◆電話交換手
電話の発明からしばらくの間は、電話をかける際に「まず電話交換手が常駐する電話交換局に接続し、電話交換手に回線を結んでもらうという」手順が必要でした。しかし、電話交換の機械化が進んだことで電話交換手は不要な職業となりました。

◆計算手
コンピューターが普及する以前は、企業や研究機関が複雑な計算を計算手に依頼して手動で計算させていました。しかし、コンピューターの普及によって計算手は不必要となりました。なお、日本初の国産コンピューターは富士フイルムの岡崎文次がレンズ設計用に開発した「FUJIC」ですが、岡崎文次のコンピューター開発に計算手の女性が協力していたというエピソードもあります。

◆ノッカー・アップ
「ノッカー・アップ」は目覚ましサービスを提供する職業で、指定通りの時間に依頼者の窓やドアをたたいて起床させる仕事を担っていました。ノッカー・アップという職業はイングランドやアイルランドで1920年代頃まで残っていましたが、目覚まし時計が普及したことで姿を消しました。

◆点灯夫
電灯が普及する以前はガス灯や石油ランプなどが街灯として使われていました。これらの街灯は点灯夫によって点灯と消灯が手動で行われていました。電灯が普及した現代では、観光用に保存されているガス灯の管理のために極少数の点灯夫が残るのみとなっています。

◆速記者
国会中継などで議員の発言を手書きで爆速記録する速記者を見たことがるある人は多いはず。速記者は記事作成時点では存続している職業ですが、音声認識を用いた記録方法に切り替える動きが進んでいることもあり、英語版Wikipediaの「社会情勢の変化によって消えた職業」一覧ページに登録されています。日本でも参議院が2023年11月28日に議場内での速記の廃止を決定しています。一方で、衆議院では速報性を重視する観点から速記廃止の予定はないとしています。

https://gigazine.net/news/20240306-obsolete-occupations/