あかつき教育図書の中学3年の道徳には、2019年に本紙で報道された人助けの話題が取り上げられた。

当時、沖縄工業高校の2年生だった崎元颯馬さんは伯父の葬儀で与那国島に行くため那覇空港に向かっていたが、航空券代が入った財布をなくした。
途方に暮れていたところ、声をかけてくれた男性に事情を話すと、その場で6万円を貸してくれた。

 慌てていた崎元さんは連絡先を聞かずに出発。その後、男性を探してお金を返したいと、本紙を通して「連絡がほしい」と呼びかけた。

 男性は、埼玉県に住む医師の猪野屋博さんで、インターネットで記事を見た同僚が知らせてくれた。探してくれていたことに感激した猪野屋さんは約1カ月後に来県し、再会を果たした。

 教科書ではこの一連の出来事を紹介し、2人はどんな思いだったのかなどを考えるよう読者に促す内容となっている。(社会部・普久原茜)

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1330031