エヌビディアに対抗する「UXL財団」、ソフト開発計画
Max A. Cherney
2024年3月26日午後 1:18 GMT+95時間前更新

https://jp.reuters.com/economy/industry/ERS7MRKKMZOFRAFZRAUZHBKVSU-2024-03-26/

[サンフランシスコ 25日 ロイター] - 新興企業からマイクロソフト(MSFT.O), opens new tabやオープンAI、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL.O), opens new tabに至るまで、生成人工知能(AI)の開発企業が新時代を拓く際に使うのがAI半導体だ。

世界的な画像処理半導体(GPU)メーカーの米エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは、そうした半導体を製造することで2兆2000億ドルの時価総額を獲得した。

競合メーカーがエヌビディアに対抗するのは、ほぼ不可能になっている。

同社には約20年間にわたって世界のエンジニアに使われてきた独自のプログラミングコードがあり、これがAI半導体と同じような強みを持っているからだ。

現在、世界の400万人を超えるAI・各種アプリの開発者がエヌビディアのソフトウェアプラットフォーム「CUDA」に依拠している。

しかし、米半導体大手クアルコム(QCOM.O), opens new tabやグーグル、インテル(INTC.O), opens new tabなどハイテク企業が昨年9月、エヌビディアのAI市場支配を打ち破ろうと、「UXL財団」を設立した。

計画では、世界の開発者をエヌビディア半導体に縛り付けている「CUDA」に狙いを絞っている。

クアルコムのAI・機械学習責任者、ヴィネシュ・スクマール氏はロイターのインタビューで「私たちは開発者たちにエヌビディアのプラットフォームから(他のものへ)どのようにシフトするかを実際に示している」と明らかにした。

UXLは、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tabや、マイクロソフトの「アジュール」などのクラウドサービスやその他半導体メーカーを自陣営に引き入れる見通しで、長期的な視野としては、最終的にエヌビディアのAI半導体とコードをサポートすることを目指している。