小林製薬 麹の製造、グンゼからの譲渡まで「やったことない」

小林製薬(大阪市)の「紅麹(べにこうじ)」成分入りの機能性表示食品サプリメントを巡り摂取者の健康被害が相次いでいる問題で、同社は29日の記者会見で紅麹を含む麹の製造に関し、平成28年にグンゼから事業譲渡を受けるまで「やったことはない」と明らかにした。
グンゼの技術については「長い間確立されており、手順書に落として引き継ぐことで継承できるだろうと考えていた」と説明した。

会見で、素人に近い状態で紅麹を製造する危険性をどう判断していたのかを問われた小林章浩社長は「技術者にも一緒に入社していただいたので、その点は大丈夫だと認識していた」と述べた。

別の幹部は、グンゼの製造工程に問題があったかどうかについて「われわれが評価するものではない」と回答を控え、譲渡に際し、グンゼから健康被害を引き起こすリスクがあるとは聞いていなかったとした。

https://www.sankei.com/article/20240329-4FYU4HPXYRIQZKFGUTT5TALMTY/