「からだにやさしくおいしい食品」にこだわり、厳選した材料で大正からみそ製造の歴史を紡いできた。

 約30年前、紅こうじの抗菌作用に着目したのは馬場さんだ。「夏場にみそ汁を作り置きしても腐らない商品を造れないか」。当時原料を製造していた大手繊維メーカーの協力を仰ぎながら従業員らと研究を重ね、7年間かけて紅糀みそを完成させた。

 馬場さんは「『大切に造ったみそを消費者に捨ててほしくない』という従業員の願いが込められた商品だった」と話す。

 2016年、小林製薬が大手繊維メーカーから紅こうじに関する製造・販売事業を譲り受けたことをきっかけに、同社の紅こうじ原料を商社を介して仕入れるようになったという。

https://mainichi.jp/articles/20240331/k00/00m/020/189000c