■農林水産省が『モロヘイヤの毒性』に注意喚起

食材に関するさまざまな情報を発信している、農林水産省。ウェブサイトでは、消費者から寄せられた『よくある質問』に返答をしています。
https://news.nifty.com/article/item/neta/12305-2988763/
消費者からの質問の中には、モロヘイヤに対する、このような声もあるのだとか。

「モロヘイヤには毒があると聞いたけれど、本当?」モロヘイヤは栽培が簡単なことに加えて、栄養価が高いことから、日本でも親しまれている食材です。

旬は夏とされていますが、ゆでたり炒めたりと、さまざまな調理方法がある点から、通年消費されています。また、離乳食に使用されることも少なくありません。

モロヘイヤの毒性について、農林水産省はこのように解説し、注意を呼びかけました。

モロヘイヤの種には強心配糖体(強心作用のある成分)が含まれていて、めまいや嘔吐などの中毒を起こしますので、絶対に食べてはいけません。

長崎県で、実のついたモロヘイヤを食べた牛が死亡するという事例が報告されています。

モロヘイヤの強心配糖体は、成熟した種子に最も多く含まれる他、成熟中の種子、成熟した種子の莢(さや)、発芽からしばらくまでの若葉などにも含まれます。

ただ、収穫期の葉には含まれず、野菜としてのモロヘイヤ、モロヘイヤ健康食品、モロヘイヤ茶などからも検出されないことが報告されています。

家庭菜園などでモロヘイヤを栽培して食べる場合は、収穫時期に十分留意し、種子や莢が混入しないよう注意が必要です。

農林水産省 ーより引用
1980年代に日本で導入されたモロヘイヤは、比較的歴史の浅い野菜といえます。

モロヘイヤの毒性が発覚したのは、1996年。モロヘイヤの実が付いた枝を食べた、3頭の牛が命を落としたことで、種子に強い毒成分が含まれていることが判明したのだとか。

スーパーマーケットなどで流通しているモロヘイヤは、適切な収穫時期の若葉であるため、健康被害が生じることはないとされています。

しかし前述したように、モロヘイヤは比較的栽培が簡単な野菜。家庭菜園で育てる人も少なくないため、正しい知識を持たずに栽培してしまうと、毒性のある種子や莢が混入してしまう可能性があるのです。