https://www.cnn.co.jp/usa/35218471.html?ref=rss
(CNN) 米アリゾナ州立大学で先週末、反イスラエルのデモに参加していた女性が逮捕された際、大学警察に髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」を外されたことが、現場の映像で明らかになった。

米当局の大量収監に抗議するNPOが動画を入手し、この女性の弁護士がCNNに提供した。

ぼかしの入った映像の中で、両手を後ろに縛られた女性を大学警察の警官数人が取り囲み、1人がヒジャブを脱がせている。

警官らはその後、女性のパーカーのフードを頭にかぶせた。周囲から「フードはかぶっていいのにヒジャブはだめなのか」と叫ぶ声が聞こえる。

この女性と、現場で同様の扱いを受けたという女性3人の代理人を務める弁護士によれば、逮捕劇があったのは27日。4人は不法侵入の疑いをかけられている。このうち3人は同大学の学生で、全員がキャンパスのあるアリゾナ州フェニックス都市圏在住だという。

同弁護士の話によれば、女性たちは拘束された時、ヒジャブの重要さを訴えて返してほしいと懇願したが、安全上の理由で脱ぐ必要があると説明された。バスで移送されて収監された後も、ヒジャブは返還されなかった。

女性たちは、合衆国憲法が保障する宗教的行為の自由という基本的人権を、警官に侵害されたことに傷ついているという。

同弁護士は約15時間後になって4人との面会を許可され、新たなヒジャブを持参した。

イスラム市民団体、米イスラム関係評議会(CAIR)のアリゾナ支部は大学警察の対応を非難し、徹底調査を求めている。