ケンモメンっていまだに『銃・病原菌・鉄』を受け売りにしてそう [122319879]
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日本の地理学は『銃・病原菌・鉄』をいかに語るのか―英語圏と日本における受容過程の比較検討から―
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ejgeo/7/2/7_225/_article/-char/ja
より抜粋
3. 面白さの背景と人気を維持させる構造(杉山和明)
1)魅力的な記述に乗せられてしまう危うさ
私が『銃・病原菌・鉄』を読み進めていくなかで感じた本書の魅力は,①洗練された書名と章タイトル,
②こなれた訳文による読みやすさ,③疑問を投げかけ鮮やかに解決していく物語的展開,④一般の読者が興味を持ちそうな意外な諸事実の提示 ,そして,意味的にやや重複する部分もあるが,⑤後の歴史を決定づけた記念碑的戦闘の鮮やかな描写と勝因の提示,⑥大局的かつ明快な環境決定論の構図から歴史の趨勢を演繹的に説明する手法,といったことである.
これらは,好意的な書評のなかでも指摘されていることであるし,私もそれらの一部に魅了される側面があったことは否めない.ただし,私の場合,読み始める前に共同執筆者との対話があり,「単純におもしろく思えてしまうところこそが,一歩引いてみると批判されるべきところなのではないか」という感覚が常に念頭にあったために,違和感を覚える論点がいくつか見えてきた.個別の記述を除いて私が特に看過できないと考える,本書の面白さや人気の裏にあってそれらを下支えしている要因を以下に四つ挙げておきたい.
2) 「人種主義」と結びついた環境決定論
本書の「人種」に関する記述には二つの側面があり,いずれも問題を含んでいるようにみえる.
第一の問題は,ダイアモンドがたびたび強調する人種差別主義を非難する説明そのものに潜む「人種主義」である.ダイアモンドは,冒頭に登場するニューギニア人のヤリがたいていのヨーロッパ人よりも頭のいい人間であるのに,当該地域に生を受けたがために,大方のヨーロッパ人よりも原始的で劣った生活を強いられていると説明する.かれらの伝統的な生活行動を対象としたフィールドワークから,たいていのヨーロッパ人はニューギニア人を能力において劣っていると考えるのに対して,事実はそうではなく,たいていのヨーロッパ人よりもニューギニア人のほうが生まれ持った資質のうえで優れているとしている.つまり,地理的環境さえ整っていたら,優位に立つのはヨーロッパ人ではなくニューギニア人であるということを力説しているのである.荒又が指摘するように,そもそもこのような文化的生活スタイルに優劣を持ち込む思考法は繰り返し批判されてきたことでもある.このように,ダイアモンドは,弱者の立場に立つ人道主義者のまなざしからヤリたちを一般のヨーロッパ人よりも優秀だと断定することによって,「人種」の属性に優越をつける「人種主義」を固定化し温存させている.
第二の問題は,特定の属性を持つ弱者の立場に寄り添う人道主義=「人種主義」が,環境決定論と手を携えることで,当の弱者を永遠に下位に位置づけてしまっていることである.
ダイアモンドは,現在の国家間・地域間の力関係は大局的には変更不可能なのであり,すでに確立されているヨーロッパ起源の人々の優位性も覆ることはないと確信しているようにみえる.その上で,ダイアモンド自身を含む特定の人々が,その他の人々によって逆転されない優位な立場にあるのはなぜなのかという問いを立てて,特定の人々の祖先が優位な地理的環境に暮らしていたからだという解答を与えている.覆ることのない優劣は,現代社会に生きる者の責任ではなく,地理的環境による必然であり運命であったというわけだ.本書の目的は当初から,「1万3000年にわたる人類史の謎」という日本語版の副題ではなく,原著の副題「人類社会の運命 the fates of human societies」が示すとおり,謎を解明するというよりも,この運命を論証することに主眼が置かれているように読めてし
まう.たしかにこの論法に従えば,友人と思しきニューギニア人のヤリの資質を擁護しつつ,同時に,彼らの劣位とダイアモンド側に立つ人々の優位を予め定められたことだと見なしてしまうことになるのだろう.だが,これでは,弱者の立場に同情しつつ,弱者のままでいるのは運命だから仕方がないと言っているのに等しいのではないか.結果として,本書は,人種差別主義を批判するために持ち出した「人種主義」を,環境決定論の枠組みのなかに位置づけようと拘泥したことで,自縄自縛に陥っているようにみえる.ただし,この「人種主義」と結びついた環境決定論のレトリックは,西洋社会や日本のようにそれに追随する社会の人々にとっては,人種差別主義を回避しつつ現状を運命として肯定してくれる心地のよい響きを持っているのではないだろうか.このことは次の 3) の論点とも関わってくる. 売れてる本をけなす論評も需要あるからしょうがないな。
3) 地政学書としての『銃・病原菌・鉄』
2) で述べたように,本書は,環境決定論に人種(差別)主義を巧妙に織り込んで,過去の出来事から現代の国家間・地域間秩序が必然であったことを初期条件の自然地理を基軸に系統立てて説明している.この筋立ては,西洋中心の文明状況に至る歴史を,人知を超えた自然環境とそこに生きる特定の人種が予め定められていたことを論証しようとするある種の地政学の見解のように見受けられる.
日本の場合を考えたとき,これはそのまま,現在の東アジアの地政学的状況について,日本人の不安を共有しつつそれでも大丈夫だと安心させてくれる物語として読み替えることが可能である.アメリカ中心の世界秩序が崩れさり多極化していく不安を喚起する地政学的状況のなかで,現時点での地政学が大局的には変化がないことを環境決定論の立場から保証してくれ
る.困難だけれども,地理的環境が与えてくれた優位な条件は不変であり,台頭する勢力にも最終的には対抗できるだろうというわけだ.荒又がビジネス界での高評価を紹介しているように,混迷する時代に大局的な理解を得たいと考える読者層にとって誠に頼もしい書となっている.つまり,本書がこれほど多くの読者を獲得しえたひとつの要因として,こうした読者の要望と,この書が示す地政学的な見取り図とが見事にうまくかみ合ったことがあったのではないかと見立てることができるだろう.
4) 日本に関する章が未掲載であることがもたらす
効果
日本語版の文庫版には,2005 年の原著改訂版で追加された日本に関する章「日本人とは何者だろう?」(“Who are the Japanese?”) が訳出されていないのだが,この章の記述には戸惑いを覚える箇所がいくつかある.
まず,日韓が互いに不仲であることを随所で強調していることが挙げられる.これらの記述を読むと,あたかも韓国人全体と日本人全体が反目し合っているような印象を読者に与えてしまう恐れがある.
また,ダイアモンドが述べているきわめて常識的な部類に属する日本人の起源説が,日韓ではあまり知られていないとでもいいたげな表現になっていることも問題である.専門家のあいだで日本人の起源を巡って日韓の解釈に対立があることは確かだろう.しかし,ここで解説されている日本人の起源とは,一定程度の移民があったことから日本人の起源の一部は朝鮮半島にあるという常識的に知られているレベルの内容なので,当事者たちの大半には知られていないというような印象を与える書き方には違和感を覚える .
したがって,この章で書かれた起源説を日韓の人々が理解できれば,お互いが打ち解け合うことができるという楽天的な解釈についても承服できない.こうした知識がないことが,ダイアモンドの想定する日韓の反目なるものの原因となっているとは言い難いからだ.一部のこだわりのある人々にとっては,このような単純な話として片付けるわけにはいかないだろう.
もちろん,原著は英語圏の読者を主たる対象として書かれたのだから,大枠を提示することの意義は認めなければならないが,いささか話を単純化し過ぎているように思う.
私を含め諸外国の地域研究に疎い読者にとっては,他章でダイアモンドが提示する事実の多く(その大半は二次資料からの引用なのだが)はそういうものなのかと受けとめざるをえない箇所も多い.しかし,諸外国の歴史的事実を批判的に検証することができない読者であっても,少なくとも諸外国よりもよく知っていると思われる日本に関する記述を読んだのなら,大局的に記述することの危うさ,単純明快が矮小化につながる恐れに気づくことになるだろう.
文庫本に日本を説明した章が挿入されていないことによって,おそらく読者は冷静さを取り戻すことなく,賛同が続いているのではないか.訳出されないことによって日本の読者からの指摘を免れえたのであれば,営業面から見て出版社の方針は正解だったといえるだろう.図版の版権の問題もあったのかもしれないが,二村が指摘しているように,原著にあった多数の人物写真が日本語版ではすべて除外されたことで,原著の有していた問題を緩和した側面があるのなら,日本に関する章についても同様の見解が成り立つという
のは,あながちうがった見方とは言えないだろう.
5) 日本の地理学者の沈黙による影響
2 ~ 4) の論点が議論に値するなら,日本の地理学のなかで,『銃・病原菌・鉄』が地理学書として取り上げられることがなかったこともまた問題になるはずだ.一般向けに書かれた地理学書が売れているということは,地理学に携わる人々にとっては喜ばしいことだと見なされるはずだと思うのだが,学会内で地理学書であると好意的に取り上げる機運がほとんど見られなかったのはどうしたわけであろう.
他方で,例外的に二村が ML や雑談のなかで発言していたことを除けば,英語圏地理学の批判的な見解の紹介を踏まえた論評が行われてこなかったことも疑問に思う.二村の指摘が今回改めてなければ,本書は手放しで賞賛されたまま,内外の批判は,日本の地理学のなかでこのまま無視され続けたかもしれない.あるいは,地域研究の成果に反する事実の提示によって地理学者が,人類学者(加藤・紙村 2002)が行ったような批判を継続していれば,日本における『銃・病原菌・鉄』を取り巻く読書空間は明らかに変容していたに違いない.面白いと感じたところを内省して解体する作業はあまり面白いものではないが,内省的に顧みる必要があるだろう.仮に日本の地理学者の発言が尊重される土壌があるとすれば,地理学者の反応がないことが『銃・病原菌・鉄』の命脈を保っている側面もあるのではないだろうか. 他にもハーバード白熱教室とか鵜呑みにして正義とは〜とかトランプガーとか喚いてそう
バイデンがパレスチナ擁護の学生を大量逮捕させた今に至ってもなおwww 「受け売りにする」なんて使い方初めて聞いたんだがそういう用法あんの?
「受け売りする」とか「受け売りの知識」ならわかるけど「に」入るのなんか違和感ある >>11
サンデルって気鋭の哲学者扱いだったが、消えたな
今度はジョーダン・ピーターソンのような胡散臭い哲学者が人気みたいだが 買いはしたがまだ読んでねえな
サピエンス全史は読んだ この漫画、結構好きだ
>『菌と鉄』(きんとてつ、英語: FUNGUS AND IRON)は、片山あやかによる日本の漫画。『別冊少年マガジン』(講談社)において、2021年4月号から連載中[2]。人類の脳に寄生したキノコが支配している世界を舞台とした作品[1]。本作は片山の少年誌初連載作品である[1] 何年前だよ
これ、ネタバレすると「馬・病原菌・気候」だからな どこまで信頼していいかわからんが面白かったよ
大陸が東西に広いか南北に広いかで大きな違いが生まれるのは納得した
>>12
受け売りするが正解だったわ
指摘してくれてありがとう 何の証拠もない妄想の羅列
論文書けないゴミが論文読めないゴミにゴミを売りつけてるだけ 『銃・病原菌・鉄』というタイトルの良さがケンモジにウケた お前が貧しいのはお前が無能な怠け者だからなだけ→売れない
お前が貧しいのはお前のせいじゃない→売れる
結局のところ、この作者は天皇中心の日本によるアジア解放を否定する人種差別主義者だったよねw >>30
前者も売れるよ。
そう思っている人が買うしそう考えて行動して成功した人が買って周囲に配るのでやたら売れる。
でもメディアには取り上げてもらえないけどね。 もうだいぶ前からデタラメって明らかになってるでしょ >>34
成功者は少ないからそもそも出版社が拒否するだろ
成功者のための本など儲からない
一握りしか市場がない 同じ事を5回くらい繰り返しで書いてるから読んでて眠くなる本 『アナーキー・国家・ユートピア』
『音楽・貨幣・雑音』
タイトルを単語三連にすると絶対に読みたい率が上がるんだよ(´・ω・`) >>42
ダンス・ダンス・ダンス
国境の南、太陽の西 ひろゆきがこれを読んで世界の仕組みがわかったとか言っておススメしてたのを見て、これは読んじゃ駄目なやつだなと思った俺の嗅覚は正しかった 劣ってるから不利な地域へと追い立てられて行ったのに「みんなが気付かなかった人道主義の俺凄いっしょ!」したいだけの馬鹿みたいな本だよ オーディオブックで聴き始めたけど、序盤の「これはなにも人種によって知能に優劣があるという話ではない。実際に筆者が調べたところによるとアメリカ人よりパプワニューギニア人のほうが賢かったし」と言ってて
それ矛盾してね???って引っかかりすぎて断念してしまった >>52
訳の問題もあるんだろうけどこの本全体にわたってそういうのばっかりだよ。
まあ学術論文ではないからしょうがない、と思うしかないな。 >>53
やっぱそうなんか
その直後に「もちろん~~という反論もあるだろう」などと誰しもが思うであろう俺の疑問に答える様子が一切なかったから
たぶんずっと聴いてもモヤモヤしたままなんだろうなと思ってやめたの正解だったか 日本について書かれた章が非掲載というのが笑えるな
そこを読まれたらボロが出て本全体が怪しくなってしまうからか サピ全のゼンで全てokみたいな風呂敷の畳み方はドラマティックノンフィクションとして大好きだな 97年に出版されて日本じゃ15年近く遅れて話題になるという恥ずかしい本
その間に本国じゃ批判されまくってるのに コレは知らんけどサピエンス全史はマジで面白かったな まあ「南北に長いより東西に長い方が、文化技術交流が盛んになり易い」って話は、なるほどありそうだと思わせる >>71
スレタイの本よりはマシだけど「断言してる内容に確たる根拠がない」という点は一緒。 >>4
ここはちょっとおかしいな
日本人のルーツが朝鮮から来てることが常識的に知られてるとは思えん
特にそれを知ってても信じたくない、否定しようとする人たちもたくさんいるし
学者レベルか一般市民レベルかでここの認識はだいぶ違う お前らの知の巨人であるゆっくり動画とかで解説してくれてるの? >>65
日本語訳が2000年に出たとき既に主要紙の書評欄で軒並み好評価されて
こういうのが好きな層の間では散々話題になってたんだけども15年後っていつのこと? >>77
いや戦前から一部は朝鮮経由じゃないかっていうのは別にアカデミックでは普通に論じられてたこと。
日韓併合だって過去のように大和民族に同化させて やるべきだっていう主張 >>77
渡来人知らないとか義務教育受けてないのやべえ
教科書に載ってることすらわかってない >>80
いやだからアカデミックと世間一般ではそこの前提知識が全然違うってこと 銃病原菌鉄よりもサピエンス全史よりも人類が知っていること全ての短い歴史のがいいよ >>83
義務教育で渡来人習うのに不登校ニートだから知らないのか ID:BtQpuxxG0
銃病原菌鉄ってこの手の頭おかしい人の出現率高い気がする
大抵宗教みたいにこの本を否定してるんだよな >>88
低学歴って大学出てないから論文とか読んだことなさそう
こんな根拠のない妄想卒論ですら認められないことを知らないとか高卒か 文明の興隆は立地次第ってのはあってるだろ
civやってみりゃわかるから ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています