講師 心理カウンセラー 吉村園子さん
「怒る方には、怒る方が考える正義があるんですね。自分の中でこうあるべきとか、自分の中での価値観があり、
それが相手に届かないときに、カスハラにつながっていくと考えています」

この講座に参加した、IT業界で働く40代の男性です。

40代男性
「クレームは多いときで年10回くらいおこなっていました。
お店の人に言ってあげて、その人が気づけば、その人が良くなるんじゃないかと考えていました」

家族で訪れた飲食店でいつもの定食を注文したところ、ふだんよりおかずの量が少ないと感じ、従業員を呼びました。

40代男性
「店員に、『お前、この料理見た?こういう料理出して悪びれもなく金取るっておかしくない?
君ら、そういうことをやるんですか』と問いただして。
『おい、作り直せよ、お前、もう1回作ってこい』と言いました」

すると高校生の息子に思わぬ言葉をかけられたのです。

「息子から『いい年して、そんなのやめろよ。みっともないな。
そんなでかい声出して、恥ずかしいよ』みたいなことを言われて、ハッと思いました」

どこからがカスハラなのか。

男性は、要望の伝え方のあんばいを、いま、探っているといいます。

「最近はどなるのではなく、努めて冷静に、自分の思いをちゃんと言語化して、
『おかしいんじゃない?』『だから変えてね』といった形で、言い方を改めようとしています」
https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20240510a.html