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66歳の女性をムリヤリ押し倒し…強姦・強盗した相手は10人以上「日本最悪のシリアルキラー」の正体(1915年の事件)
全国の尼僧(出家した女性)を手にかけたことでついたあだ名は「殺尼魔(さつにま)」…。明治、大正の時代にかけて10数名もの罪なき人々の命を奪った「恐るべき殺人鬼」とはいったい? 新刊『戦前の日本で起きた35の怖い事件』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。
「殺尼魔」と呼ばれた男
明治時代後半から大正時代初期、全国をまたにかけ尼僧を中心に強姦・強盗殺人を働いた僧侶がいる。大米龍雲(おおこめりゅううん)。一説には十数人を手にかけたとされる通称「殺尼魔」だ。
日本初のシリアルキラーとも言える大米の犯行形態は鬼畜にも劣る残虐なものだった。
大米は1872年(明治5年)、東京・浅草の質屋で生まれた。本籍が定かではなく本名もよくわかっていないが、幼くして両親が亡くなり、7歳の頃に親類に財産を横領された挙げ句、大分県大分市の禅寺、曹洞宗・龍昌寺に預けられる。龍雲の法名は同寺の住職、大米龍元から授かった。
1890年(明治23年)、18歳のとき、父親代わりだった龍元が死亡。大米は寺を出て、熊本の柔道場の内弟子となり三段を取得する。1894年(明治27年)に勃発した日清戦争に出兵した際、地雷に触れ負傷、鼻柱を失う(親の病気が原因という説もある)。
https://bunshun.jp/articles/-/74555