当社は 2016 年 10 月 31 日に、Eirion Therapeutics, Inc.(以下、「エイリオン社」)に対し、
RS5441(外用薬、経口薬)の独占的実施権を許諾するライセンス契約を締結しています。
エイリオン社は 2024 年 7 月 1 日から外用薬 ET-02(RS5441 が主成分)の男性型脱毛症及
び加齢性脱毛症に対する第Ⅰ相臨床試験の結果が得られたのでお知らせします。
非臨床試験
第Ⅰ相臨床試験に先駆けて実施された非臨床試験では、男性型脱毛症患者の頭皮組織移
植片 60 検体が 5%溶液 ET-02(RS5441)に暴露されました。ET-02 による治療 4 ヶ月目の
発毛率は、同じ実験移植モデルを用いた標準治療薬ミノキシジル(N=103)による発毛率の 4
倍高いという結果が得られました。
第Ⅰ相臨床試験
非臨床試験成績を踏まえて、2024 年 7 月 1 日、外用薬 ET-02(RS5441)の男性型脱毛症
(加齢性脱毛症)治療に対する安全性と有効性を評価する第Ⅰ相臨床試験が開始されました。
この二重盲検プラセボ対照試験は、プラセボ、ET-02 の 1.25%または 5%溶液のいずれかで
構成される二重盲検プラセボ対照試験を米国の 3 つの医療機関、合計 24 人の被験者で実施
しました(1 日 1 回の外用、28 日間投与)。
・安全性:ET-02(RS5441)は安全で、良好な耐容性を示した。
・用量反応: 高用量の 5% ET-02 群で有意な反応が観察されたのに対し、1.25% ET-02
群では最小限の反応しか観察されなかった。したがって、分析において
プラセボ群は 1.25% ET-02 用量群を合わせたものとした。
・発毛: 5%ET-02 群は、5 週目の終了時点において、プラセボ群と比較して非軟毛
(または正常)の毛数が 6 倍に増加した。1 か月の治療後、5% ET-02 は、男
性型脱毛症の治療薬であるミノキシジルの別の臨床試験で測定された 4
か月の治療後の局所ミノキシジルよりも多くの非軟毛の成長を示した。