
「きみは四葉のクローバー」テレビ番組でも話題 純粋さと不穏さが漂う、読み始めると止まらないラブサスペンス
小学生の頃はクラスの人気者だったが、高校生の今は陰湿ないじめを受けている宇一。家庭も崩壊し、限界を迎えようとしていたそのとき、宇一の前に初恋の相手であるよつはが現れる。
明るくて健気なよつはの目的とは一体……。こうしが週刊少年チャンピオン(秋田書店)で連載中のラブサスペンスだ。
謎から謎へとシームレスにつながるラブサスペンス
絶望からの復讐、逆転、やり直し……ここ数年で一気に存在感を放つようになったキーワードだ。そんなジャンルの新たな注目作が「きみは四葉のクローバー」。昨年12月に単行本刊行がスタート、今年2月にはマンガ大好き芸人が集う人気のバラエティ番組でも取り上げられ、注目を集めている。
物語の中心になっているのは、小学校時代は明るい人気者だった少年・宇一。彼は中学以降イジメや家庭崩壊などが重なり、卑屈で暗い高校生になってしまっていた。そんな彼のところに、小学校時代の初恋の少女・よつはが帰ってくる。
このよつはの登場から宇一の運命が変わっていくのだが、つい引き込まれてしまうのは単純な復讐・逆転劇でなく、謎から謎へとつながるサスペンスミステリー的なつくりのうまさからだ。
最初の謎は、よつはそのものだ。小学校時代と変わらぬ天真爛漫な様子で登場する彼女だが、その裏側に不穏な思惑が見え隠れしている。突然2階の窓から飛び込んでくる再登場シーンも小技が効いている。生々しく重苦しい宇一の現実に対して、いかにもマンガの幼なじみという演出でやってくるよつはは、最初から違和感や嘘くささを持っている。彼女が何者で、どんな目的を持っているのかという謎が、物語の最序盤を引っ張っていく。
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