
現金の受け渡しはパイロンや室外機 オレオレ詐欺の現金回収役?逮捕
オレオレ詐欺事件で、現金の受け渡し場所として、路上のパイロンやエアコンの室外機が指定されるケースが神奈川県内であった。現金の回収役が被害者と接触せずに済む手口だが、県警は被害者の協力を得て、「だまされたふり作戦」を実行し、回収に来た男を現行犯逮捕した。
茅ケ崎署によると、3月6日、寒川町の70代男性が「だまされたふり作戦」に協力した。詐欺グループから民家のエアコン室外機に現金を入れるよう指示されたが、県警が用意した偽物の札束を室外機にセット。県警は、回収に来た無職の平賀つかさイザヤジュリアン容疑者(54)=横浜市港南区大久保2丁目=を詐欺未遂容疑で現行犯逮捕した。
署はその後、捜査を進め、27日に平賀容疑者を詐欺容疑で再逮捕し、発表した。逮捕容疑は1月22日、何者かと共謀し、茅ケ崎市の70代男性への電話で、男性の娘や暴力団員を装い、「娘が飛び出してきて事故で車が破損した。100万円払え」などとうそをいい、現金を詐取したというもの。男性は、JR茅ケ崎駅近くに誘い出され、民家の駐車場に置かれていた四つの赤いパイロンのうち、いずれかの中に現金を入れるよう指示されたという。
パイロンは民家の所有者が、通行人が公道から民家の駐車場に入らないよう設置していたものとみられ、署は指示役らがひと目につかないよう現金の回収にパイロンを使ったとみている。
署によると、平賀容疑者は現金回収役とみられ、パイロンから現金を回収し、運んだ疑いがあるという。平賀容疑者は「覚えていない」と容疑を否認しているという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c03ec61a7e32f6096b9c0fdc87dea3d087ea47a3