
万博の「丸見え」子ども用トイレ 協会「カタログ参考に」、TOTO「カタログは幼稚園・保育園を想定」
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なぜオープンな子ども用トイレが設置されたのでしょうか?
万博の主催者である「2025年日本国際博覧会協会」によると、女性が撮影したトイレは、会場の東西2つのゲートの脇にある「迷子/ベビーセンター」内に1カ所ずつ設置されているそうです。
迷子/ベビーセンターは、保護された迷子を一時的に預かるサービスをしているほか、授乳やおむつ交換など小さな子ども連れの人が使える施設です。話題になったトイレは0~2歳児の利用を想定してつくられました。
協会は施設が「一時的に保護した迷子を預かる機能を有している」ことから、トイレメーカーTOTOのカタログ「学校・幼児施設トイレブック」を参考にしたと言います。カタログには「先生のお手伝いが必要な2歳児ではオープン空間に」などの記載があります。
「(TOTOのカタログで)0~2歳児のトイレ空間はトイレ介助の必要性や事故防止の観点からオープンなしつらえが推奨されており、これを参考としています」と協会の担当者は答えました。
ただ、迷子/ベビーセンターには、子ども連れであれば受け付けなどなしに誰でも入ることができます。子どもを連れていない人が入ろうとした場合にはスタッフが声をかけます。
「丸見え過ぎる」という懸念の声が上がりましたが、「トイレを使う際に他人の目が気になる場合には隣にある個室のバリアフリートイレが使えます」と答えています。
会場内にはほかにも子ども用のトイレがあり、3~5歳の向けのトイレには低いパーテーションがついていたり、親子で利用できるように幼児用便器を併設した大人向けトイレブースもあったりするそうです。
TOTO「関わっておりません」
今回の子ども用トイレの製造元でもあるTOTOにも聞いてみました。
幼児用の便器や手すりは、普段は幼稚園や保育園といった教育保育施設や、動物園やショッピングモールなどの商業施設に使われることが多いそうです。
広報担当者はまず一般論として「保育園のように保育士や保護者などに出入りが限定され、日常のトイレトレーニングをする場所と、見知らぬ人どうしが出入りするトイレとではまったく状況が異なる」と教えてくれました。
その上で「各製品をどのように設置するかは設計者やそのクライアントの意向次第になります」と言います。
TOTOは「会場整備参加協賛企業」として万博会場にトイレ関連の製品を提供しています。
ただ今回話題になったトイレは協会が購入したもので、TOTOは「カタログは幼稚園・保育園を想定した参考プランを掲載しているものです」「弊社はトイレ空間の設計プロセスには関わっておりません」とコメントしています。
詳細はリンク先
https://i.imgur.com/UJehpOE.jpeg
https://news.yahoo.co.jp/articles/782bb4de0a94eee06cad4554b191b5d8cbd8fcf8?page=2