ここ半年で訪れた英国やスペイン、シンガポールでは入国のプロセスについて、情報入力がすべてオンラインで行え、シンガポールについては紙をプリントアウトする必要すらありませんでした。

英国やスペインでもサマリーシートの数枚だけプリントアウトして空港で見せればよかったのですが、日本入国の際には重複した情報を何度も家族全員で50枚以上に及ぶ書類に手書きで入力する必要がありました。

ここ5年ほど行政手続きを含めてシンガポールでまったく手書きをしない生活を送っていましたから、急にこれだけの手書きをさせられて手が痛くなりました。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/93353?page=2

私たちは関空に戻ってきて他の空港よりも短い3時間程度で隔離場所である日航ホテルに入室できました。帰国前は隔離時の食事の内容などに不満の声を聞いていたのですが、毎日、温かくおいしいお弁当が毎日提供されて、子供たちも喜んでいました。

ただし、驚いたのは空港での書類チェックです。

外国語の対応もあるためか、多くの海外からの留学生が対応に当たっていましたが、そこでもやはり紙での書類提出のためにかなりの時間がかかります。彼らは皆、簡易マスクのみで対応をしていて、彼らこそ感染リスクはないのかと心配になりました。

日本では若者ばかりが酷使されていると感じる最初のシーンでした。

隔離プロセスも部分的にデジタル化が図られているものの、これがまた使い勝手が悪い。ダウンロードには、位置情報の確認アプリが2つ、また保健所への健康データの提出のために、また別のアプリが必要でした。

一つのアプリになぜまとめられないのか。イギリスやシンガポールではあり得ないのでとても不便に感じました。

また無駄な行動も多くみられました。

その最たるものが何度も何度も、アプリの使用説明書が届けられること。厚生労働省の担当者が隔離状況の確認のために、私たちが滞在していた実家に2度やってきたのですが、その都度、すでに空港でもらっている位置確認のアプリの使い方の説明用紙をわざわざ手渡ししてきました。