茨城県ひたちなか市の指定暴力団極東会系組事務所で同組幹部2人が死亡した発砲事件で、県警は1月31日、事件直後に拳銃で自殺した桜井増美幹部(当時72歳)(ひたちなか市南神敷台)を容疑者死亡のまま殺人と銃刀法違反(加重所持)容疑で水戸地検に書類送検した。

 発表によると、桜井幹部は昨年6月7日、同市北神敷台の同組会系事務所の1階応接室で、結城嘉則幹部(当時54歳)を自動式拳銃で撃って殺害するなどした疑い。

 事件当時、応接室には他に3人の組員がおり、桜井幹部が組の資金数千万円を流用していたとして、結城幹部らと話し合いをしていた最中に桜井幹部が発砲したという。県警は、銃を撃った際に残る硝煙反応や組員への聞き取りなどから判断した。

 事務所の数百メートル以内には小中学校があり、同市は昨年6月、事務所の使用差し止めを求める仮処分を水戸地裁に申し立てていたが、1月30日に同地裁が訴えを認める決定を出したと発表。市は「引き続き、市民の不安を払拭(ふっしょく)するために適切に対応していく」とコメントした。

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