いまから26年前の1995年(平成7年)12月9日は、スーパーファミコン用ソフト『ドラゴンクエストVI 幻の大地』が発売された日。

 『ドラゴンクエストVI 幻の大地』は、エニックス(当時)から発売されたロールプレイングゲーム。
日本では絶大な人気を誇る『ドラゴンクエスト』シリーズの本編第6作目となる。
近年では海外でも伝統的なJRPGとして注目が高まっており、最新作の『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』などは非常に高い評価を得て話題になっていた。

 本作は『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』から始まった通称“天空シリーズ”の3作目に当たり、同シリーズの完結編になるだろうということもあって、筆者などはかなり発売を待ち焦がれていた記憶がある。
けっきょくのところ、詳細が判明するのはニンテンドーDSでリメイク版が発売されてからになるのだが……。

 特徴的だったのは副題にもあるように、自分の住む世界と“幻の大地”のふたつの世界を行き来しながら冒険できる点。
そのため、マップの広さや物語のボリュームは当時としてはかなりのものになっていた。
これまでのシリーズの冒険でも別世界へ行くことはあったが、まさか自由に行き来できるとは夢にも思わなかったんじゃないかな。
しかも、自分の住む世界がまさか……な衝撃展開にはまんまとあっと言わされてしまった。

 中盤からは自由度も高くなり、探索できる範囲も広がることに驚かされた人も多かったはず。
世界を旅する中で新たな発見をしていくことに、無性にワクワクしたんじゃないだろうか。

 『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』以来となる転職システムの再登場も思い出深いポイントのひとつ。
キャラクターのレベルはそのままに転職が可能で、その代わりに職業ごとに“熟練度”が設定されているのがユニークだった。

 当時もわりと物議を醸した(!?)のは職業“勇者”の存在。
本作では誰しも条件を満たせば勇者になれるので、特別感が薄いと言えば薄い。
ゆえに筆者はそのあたりが気に入らなかったはずなのだが……最終的には確か全員勇者にしていた気がする。
クリアー自体そこまで育成する必要はまったくないので、めちゃくちゃ気に入っちゃったのかもしれない。

 モンスターを仲間にできるシステムは『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』から続投。
本作では“魔物使い”を連れていないと仲間にできなかったので、つねに誰かを魔物使いに転職させていたなんて人もいたんじゃないだろうか。
仲間にできるモンスターは全18種類と少なかったものの、モンスターもまさかの転職が可能だったので育成に力が入ったはず。

 『ドラゴンクエスト』シリーズでおなじみの“ふくろ”は、本作が初登場。
名称は作品ごとに多少異なると思うが、アイテムを管理できる便利さはどれも同様だ。
すべてのアイテムも持ち歩いて逐一、所持品と入りかえが可能なので大助かりだった。

 後のスピンオフ作品で大活躍しているテリーも、本作の登場キャラクターのひとりだったのは有名な話。

 いま本作で遊びたいならスマートフォン版がいいだろう。買い切りタイプのアプリとして発売しているので、それらを利用するのが手っ取り早そうだ。

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