“トンネル真上以外 工事で地盤弱まらず” 東日本高速道路
2021年12月14日 11時50分

東京 調布市の住宅街で道路の陥没や地下の空洞が相次いで見つかった問題で、地下のトンネル工事を行った東日本高速道路はトンネル真上の東側で行った調査の結果「工事の振動で地盤を弱めた事実は確認されなかった」などとする見解をまとめたことが関係者への取材で分かりました。今週にも住民に説明することにしています。

調布市の住宅街で去年10月以降、道路の陥没や地下の空洞が相次いで見つかった問題で、東日本高速道路はこれまでトンネルの真上については工事で地盤が緩んだことを認めた一方、そのほかでは「地盤は緩んでいない」と説明しています。

これに対し住民は真上以外の地域でも詳しい調査を行うよう求めていました。

このため東日本高速道路はトンネルの真上以外の3地点でボーリング調査や採取した土の振動実験などを行ってきました。

その結果、3地点すべてで隙間が確認されたものの数ミリ以上の特異な空洞などはないとしているほか、トンネル工事と同程度の振動を与えた実験でも隙間などは出来なかったとしています。

こうしたことから『掘削工事の振動が地盤を弱めた事実は確認されなかった』などとする見解をまとめたことが、関係者への取材で分かりました。

一方、隙間や地盤の緩みをめぐっては地盤工学の専門家が住民の要望を受けて行った調査結果をことし10月に公表し「亀裂のような隙間が多数確認され、工事の振動によって真上以外の場所でも地盤が緩んだ可能性がある」としています。

東日本高速道路は今週17日と18日に調査結果についての住民説明会を開くことにしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211214/k10013387531000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211214/K10013387531_2112141140_2112141149_01_02.jpg