大阪府立病院機構・大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)で、採用予定の医師に対するマタニティー・ハラスメント(マタハラ)があったとして、センターが小児科の女性部長を厳重注意としていたことがわかった。5月31日付。センターは懲戒処分ではないことを理由に公表していない。

 センターや関係者によると、女性医師は昨年末ごろに採用が内定し、今年4月から勤務予定だった。今年2月、妊娠がわかったと、部長にメールで伝えると、部長は「病院に全く貢献なく、産休・育休というのは周りのモチベーションを落とすので、管理者としては困っている」と記し、「マタハラになるかもしれない」としつつ、「非常勤で働くのはどうでしょうか」と送り返したという。

 センターは、部長のメールの内容は、男女雇用機会均等法で防がなければならないと定める妊娠、出産などを理由に不利益な扱いを示唆する言動で、いわゆるマタハラだったと認定。部長を厳重注意、監督責任のある病院長を所属長注意とした。女性医師はセンターで勤務しなかったという。

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