「消防の不手際」改善されたか現地確認せず 三幸製菓工場火災
https://news.yahoo.co.jp/articles/cce95e6e3b150104da2ba8e36c16c88dbb66f967

新潟県村上市で6人が死亡した三幸製菓の工場火災について、村上市の高橋市長は17日、
村上市消防本部が過去に荒川工場に改善を指導した際、実際に改善されたかどうか現地で確認していなかったことについて
消防の不手際だったとの認識を示しました。

村上市の三幸製菓荒川工場で11日深夜に起きた火災では、アルバイト清掃員の女性4人が亡くなり、
2人の遺体が見つかっていました。このうち1人の身元が17日に分かり、
警察は工場で勤務していた渡部祐也さん(22歳)と発表しました。

警察は、火災による停電や防火シャッターが降りていたことなどが逃げ遅れにつながった可能性があるとみて、
業務上過失致死の疑いで調べを進めています。

荒川工場をめぐっては、村上市消防本部が定期的に立ち入り検査をしていました。
2020年の検査では自動火災報知機の作動不良などが確認されていて、
会社側は「改修した」と報告していたということです。
ただ、村上市によりますと、消防はその後の現地確認を行う義務はなく、
実際に改善策がとられているかどうかは確認していなかったということです。

【村上市 高橋邦芳市長】
「事業者からの改善計画を確認した上で、現地で確認していなかった。
消防本部の不手際はあるだろうということで、それはしっかりやるべきだろう」

一方、今回の火災を受け、新潟県内の製菓メーカーは避難計画の見直しなどを行っています。
新潟市江南区の亀田製菓は急きょ対策チームを設置し、火災に関するチェックリストを作成しました。

【亀田製菓 小林章取締役CFO】
「当然、火を扱っているということはリスクが必ずある。どこまでそれを事前に防げるか」

また停電時に備え、バッテリー内臓の誘導灯を設置する予定だということです。

【亀田製菓 小林章取締役CFO】
「最終的には仕組みとしてしっかり定着させないと、いざというときに意味がなくなってしまうので、
意識してしっかりやっていきたい」

長岡市の岩塚製菓は生産ラインを巡回し、自動消火設備や消火器などが作動するかチェックするとともに、
避難経路を確認し従業員に徹底したということです。

新潟市北区の栗山米菓は避難経路や誘導灯・非常口などを確認し、消化設備を再点検しているということです。