「考察だの伏線回収だのうっせーわ」謎解き作品ばかりになったドラマ業界に私が抱く違和感(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース
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■「考察」「伏線」で視聴者を引き付ける昨今のドラマ事情

 2019年に話題を呼んだ日テレの「あなたの番です」は画期的だった。

 2クールぶち抜き、執拗(しつよう)な仕掛けと展開で、マンションの住民同士の交換殺人を描いた犯人探しミステリー。

 考察やら伏線回収やらでSNSは盛り上がり、ネットニュースもその手の文言が頻出するようになった。

 2021年の綾瀬はるかと高橋一生の入れ替わりドラマ「天国と地獄」(TBS)も、その類いだ。そして、現在放送中の「真犯人フラグ」も、妻子の失踪で窮地に追い込また夫が同僚や仲間とともに真犯人を探す物語だ。本筋と無関係だがにおわせるシーンや、思わせぶりなラストで引っ張る。

 確かに、いつまでも年寄りが好む「ドのつくベタ」を量産している場合ではない。「最初の10分で犯人がわかり、最後の10分で主人公と犯人がご丁寧に詳しく解説」という様式美では、若年層や新規顧客を呼べない。

 「犯人が最後までわからないよう大所帯かつ複雑にして引っ張るだけ引っ張る」ことが話題を呼ぶ。視聴者に植え付けるのは猜疑心。肩透かしや尻すぼみも多いが、これが令和の流行だ。

■叙事的よりも叙情的作品が好み

 でも、正直にいう。

 考察だの伏線回収だのうっせーわ。すべての事象に裏や伏線を探しすぎ! 

 朝ドラまでもが考察対象ってどうよ⁉

 役者が魅せる心情描写や人となり、画面に映らない機微を黙って味わえ! 

 低迷する日本のドラマ界に新ジャンルは大歓迎だが、改めて思った。出来事ばかりを追う叙事的作品よりも、人の心の揺らぎを描く叙情的作品のほうが好きだなぁと。

 ということで、今期ドラマで良質な叙情的作品を選ぶならば、三つ。
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