大阪府吹田市内にある人気店「ラーメン工藤」が、店のルールを守らず注文したラーメンを残して走り去った客がいたとして、
今後は「大ラーメンを注文するお客様には\10,000お預かりします。完食後返金します」とツイッターで宣言し、話題となっている。

投稿によれば、店では「お残し禁止」のルールを設けているといい、別のツイートでは、「(注文時に1万円預かるという)ルールは設けますがいつか廃止出来るよう皆様にもご理解、ご協力をお願いしたいです」と呼びかけている。

客側のお腹事情が急に変わることなどはあり得るとはいえ、ラーメンを含む飲食店側が、「食べられる分だけを注文してほしい」「注文した飲食物はできればすべて食べてほしい」と思うのは自然だろう。しかし、あらかじめ一定額を店側に預けるルールを採用している店舗は稀だ。

しかも、多くのラーメンはどれほど高くても一杯2000円以内の値段におさまるところ、預ける金額が「1万円」というのは結構な金額といえる。実際、この投稿に対しては、「モヤモヤするルール」「10000円預かりはやり過ぎでは」など懐疑的な意見も寄せられている。

なぜこのようなルールを設けたのか。「ラーメン工藤」の店主に話を聞いた。

●店主のこだわり「お腹いっぱいになっていただくことに対して同一の料金」

「ラーメン工藤」は柔麺専門の二郎系ラーメン店で、店主の工藤丈明さんによれば、並盛でも「普通のラーメン屋さんの2.5杯分くらいある」という量が出されるという。

並盛は一杯880円(税込)だが、大盛(大ラーメン)でも追加料金は取っておらず、どちらを注文しても値段は同じ。「お客さんにお腹いっぱいになっていただくということに対して同一の料金を取る」スタンスだという。

「人よりたくさん食べる方はどうしても食費がかかってしまいます。僕もよく食べる側の人間なのですが、それは大変だと考えていて。たくさん食べる人でも食費のことを考えずに楽しく気持ちよく食事していただけるように思い、(並盛でも大盛でも)同一の料金でやっています」

目の前の客がお腹いっぱいになる量で「880円」という考え方だからこそ、食べられる量で注文してもらいたいと思い、「お残し禁止」のルールを設けている。スープや肉の脂身などは残しても問題ない。

また、並盛(麺300グラム)も「お残し禁止」ルールの対象外で、ルール適用は麺350グラム以上を注文する場合に限定しているという。初めて来店して並盛を注文して、ルール違反だと指摘される心配などは必要ない仕組みとなっているようだ。

その代わり、ルール適用対象となる量を注文しようとする客に対しては、注文を受ける際に、十分な注意喚起をしているという。

「大盛の量を食べ慣れている常連さんなど以外で大盛を注文される方には、『残すことを気にせずに食べれなくなりますけど大丈夫ですか』と口酸っぱくお尋ねします。

また、もし並盛を注文して量が足りなかったというような場合でも、お腹いっぱいになってもらいたいとの思いから、野菜のおかわりは何回でも無料で提供しています。ですので、たとえ大盛でなくても、理屈上は絶対にお腹いっぱいになってもらえるはずです(笑)」

(以下ソースに続く)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d0bfce4cfc4f06a3f8c0b54a51cdccfae0d8cbdd