アマゾン下請業者の配達員が労組結成、「偽装請負」指摘し労働環境の改善求める

https://news.yahoo.co.jp/articles/046908aa9a16bd84c1385c27615b3f51ba2f1b80

配達員たちは現在、下請業者との間で業務委託契約を締結して業務を行っているが、直接的な指揮命令になっていることから、労働基準法の労働者として扱わないことが「偽装請負」にあたる可能性が高いことを指摘し、アマゾンや下請業者に対して、長時間労働の是正や、荷量の適正化などを求めている。

●「是正されないと、ドライバーは働きながら死んでしまう」

配達員はいずれもアマゾンとの直接の契約ではなく、下請業者である若葉ネットワークや、さらにその下請業者と契約を締結して、配達業務を担ってきた。

現場では、アマゾンの配達用アプリ「ラビット」の使用を義務付けられ、アルゴリズムによって決定された配達先をまわっているが、GPSで位置情報を把握されたり、労働時間を管理されたりしているという。

また、若葉ネットワークによる朝礼や業務指示、他の配達員の応援指示などもあることから、業務委託ではなく、労働者であると主張している。

組合を支援する菅俊治弁護士は「業務委託だけれども、労働者のように働かされている配達員はたくさんいる。

古くて新しい問題だ」と批判。「荷量が拡大の一途をたどり、過重労働が生じている。横須賀だけの問題ではなく、全国で配達業務をやっている人にも一緒にやろうと呼びかけたい」と語った。

荷量については、2021年6月に、アマゾンがAIの導入で配送先を決める方式にして以来、1日最大120個と説明されていたものが、200個を超えることが常態化し、報酬も1個170円から、日当1万8000円に変わったため、健康や生活に重大な影響が出ていると主張している。

組合支部長の男性は「もう耐えられない状況だ。是正されないと、ドライバーは働きながら死んでしまう」と語り、副支部長の男性は、過労による自損事故を起こしたことを語ったうえで、「偽装請負として指摘されていることが全部自分に当てはまる。今のままなら、また事故を起こすかもしれない」と組合結成の動機を語った。