上場企業の選抜組としてよく知られているのは、代表的な指標になっている日経225採用銘柄だが、関係者から上場企業の精選版と目されているのはTOPIX100構成銘柄である。

幅広く認知されている企業格付けは、投資ばかりではなく人生を選ぶ作業である就活においても重みを持つのだろう。TOPIX100構成銘柄と、新卒者が就職したい企業のランキング上位企業は、ほぼ重複している。

ただ一方で十分に留意、認識しなければならないのは、格付け最高位の企業、いわゆる別格の組織ならではのシビアな現実だ。構成銘柄の役員で学歴(出身校)を開示しているのは832人だが、うち10人以上の出身者を送っている大学(院を含む)は、東京大学をはじめ旧帝大、早慶一工(早稲田大学・慶應義塾大学・一橋大学・東京工業大学)など14校にすぎない。

特筆すべきなのはその占有率で、81%になる。これに3人以上の出身役員がいる大阪市立大学、明治大学(いずれも9人)など18校を加えると9割(92%)にも達する。要するに自他ともに認めるトップクラス企業の経営陣は、選ばれし大学出身者による寡占状態なのだ。

https://biz-journal.jp/2022/08/post_310150.html