円安や円安を止められないのは財政支出を国債で賄った「ツケ」なのだと考えることができる。

 このことを逆に言えば、次のようになる。

 もし日銀が巨額の国債を購入しなかったとすれば、今のように巨額の当座預金を抱えることはなく、したがって、金利を上げても日銀の収益が悪化することはない。

 だから、金利を引き上げただろう。

 そうであれば、円安にはならず、したがって物価高騰も抑えられただろう。

 これまであまりに大量の国債を購入し、当座預金を増やしたために、日銀は利上げをできないまま、市場での金利上昇を認めることができず、そのため、円安をコントロールできないのだ。

 この意味では、いくらでも国債に頼ればよいという無責任な財政運営が、日本でも国民に負担を強いていることは間違いない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/245c2a550c3f92c07f03898252ecff28ffdf562c?page=3